04528-160921 macOS Sierraで親指シフトを実現する方法
iPhone 7 Plus
9月21日、AppleからmacOS Sierraがリリースされました。MacのOS、バージョン10.12にあたります。旧バージョンからのアップグレイドはもちろん無料。MacのApp StoreからWi-Fi経由でインストールできます。shioのMacBookにインストールした場合、所要時間は45分程度でした。
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shioが使っているアプリやサービスに関しては、注意点が2つ。
キー配列を「親指シフト」に変更する「Karabiner」がSierra未対応で、現在対応版を開発中とのこと。代わりに「Lacaille」を使って親指シフトできます。
Sierraの「プレビュー」アプリのバグにより、PFUのスキャナ「ScanSnap」で(過去に、そして将来)スキャンしたPDFを「プレビュー」で開くと、一部、白紙化してしまう不具合が報告されています。
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Karabinerが対応しておらず、「親指シフト」できないのは死活問題。というか、親指シフトできないならSierraにしません。
「Karabiner」が使えないとしても、別の親指シフト化アプリである「Lacaille」は、すでにSierraに対応しています。そこで、親指シフトを「orzレイアウト」にする設定ファイルを書いてくださっている大東さんに相談。「Lacaille用のorzレイアウト設定ファイルを作っていただくことはできますか」。
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すぐにご対応くださり、暫定版を送ってくださいました。本当にありがたい。ただし確かにorzレイアウトで親指シフトできるのですが、controlキーやcommandキーといった機能キーを組み合わせた操作は通常のJIS配列のまま。これではcontrol+Hといったcontrolを使う文字操作などができず、事実上、使えない。
すると大東さんは、Lacailleの開発者にコンタクトを取り、機能キーとの組み合わせに対してもキー配列を設定できるように拡張していただくことになりました。それが「Lacaille 2.1」です。
大東さんもそれに対応したorzレイアウトのver. 2.1をリリース(継続利用には利用料のご協力をお願いいたします)。
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その二つが揃ったことで、晴れて、Sierraで親指シフト(orzレイアウト)が実現しました。お二人に心から感謝申し上げます。 使い方や設定も簡単。
Lacailleの「親」メニューから環境設定を開き「設定ファイルの読み込み…」を押して、2.でダウンロードした設定ファイルを読み込む。
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Karabinerを使う場合に比べて、若干の相違点があります。
Macの自分のアカウントにログインするとき、そしてログインした後も、各種パスワードの入力をするときは、orzレイアウトではなくキーボードの刻印通りの通常レイアウトになることがあります。
control+Mで変換の確定はできますが、returnはできません。
未変換の文字列を入力中は、control+,で「、」、control+.で「。」を入力できますが、未変換の文字列がない時には(少なくとも現在は)できませんので、その場合は親指シフト標準の3段目左右小指のキーによって入力する必要があります。
2つのキーボードをデュアルで同時使用する場合、片方のキーボードでshiftやcommandといった機能キーを押しながら他方のキーボードの文字キーを押しても、機能キーは機能せず、文字キーの文字がそのまま入力されます。
とはいえ、相違はその程度。
Sierraで快適に親指シフトできる恩恵は大きい。おかげで、リリース日にSierraをMacBookにインストールできました。諦めていただけに、感慨もひとしお。作者のお二人、本当にどうもありがとうございます!!
iPhone 7 Plus
By 塩澤一洋, Kazuhiro Shiozawa on September 21, 2016.
Exported from Medium on May 2, 2017.